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公益社団法人
埼玉中央青年会議所

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FAX 048-647-3316


理事長メッセージ

2012年度 理事長所信

基本理念

基本方針
スローガン

 

理事長 積田 優


はじめに

 2011年3月11日、未曾有の災害である「東日本大震災」が発生しました。日本国 観測史上最大の規模であるこの震災は、私たちから多くのものを一瞬にして奪い、「自然の 力のまえでは、人間の力はあまりにも小さすぎる」事を残酷なほど見せつけられ、人々の価 値観や人生観に大きな衝撃をもたらしました。メディア等から映し出される被災地域を襲 う凄まじい大津波は、まちを破壊するだけではなく、多くの人々の命まで奪い去り、まる で映画の特殊映像を見ているようで、現実に起きている事を理解すると、涙が止まらず絶 望感に襲われました。しかし、この状況の中、決死に救援を行う自衛隊、警察、消防隊の 勇姿を始め、福島第一原発において放射性物質の漏洩が発覚した後も現場に残り、自分の 命を懸けても事態収束に奮闘する作業員の方々の姿がありました。そして、すぐさま多く のボランティアが全国から現地に駆け付け「頑張ろうNIPPON」を合言葉に復旧作業に 力を注ぎました。この勇気ある人々の姿やこの震災に負けないで、前を向いて頑張ってい る被災者の方々の姿を見て、私たちは日本国の「魂」、日本人の「精神性」を思い出し勇気付 けられました。そして、復旧活動を「冷静さ・秩序正しさ・忍耐力・利他的精神」を持っ て勇敢に取り組む日本人の精神性に感銘を受け、世界各国からは称賛の声が相次いで報道 されました。

 

 元来、青年会議所の発祥も戦後の復興もままならない国土が荒廃している状況の中、諸 先輩方が国家復興を願い、「新日本の再建は我々青年の仕事である」との理念を掲げ、青年 会議所運動を始動させました。まさしく今こそ創始の精神に回帰し、日本が新たな国難で あるこの大震災と前向きに対峙し、今一度真に強い日本国復興に向け我われ青年が立ち上 がり、希望ある未来に向けて行動を起こす時です。2012年度は東日本大震災発生後二 年目の年となり、今まで以上により繊細な復興活動が求められます。自主的な復興活動は もちろんのこと、「青年会議所しか出来ないこと」、「青年会議所としてやらなければいけな いこと」を明確にし、今まで先人が築き上げてきた伝統を重んじ、そこに新たな息吹を吹き 込み「維新(維れ新たなり)」の気概を持って、2012年度は4つの創造を基軸とし青年 会議所運動に決然と取り組みます。

青年としての英知と勇気と情熱を持って

 

 

希望が溢れ魅力ある地域力の創造

 地域分権の進展により私たちが理想に掲げる明るい豊かな社会の実現には、今まで 以上に地域市民が主体となった地域づくりを進めることが求められます。一人ひとりが、 まちづくりの主役であることを市民が自覚し、地域の課題や将来への想いを主体的に考え 行動するという自治に対する意識を高め、それらを実践する市民運動へと昇華させるこ とが重要です。自分の問題は自分で解決するという自助の精神と、地域の問題は地域で解 決するという共助の精神、そして、行政との連携による地域づくりの公助の精神を協和さ せ、地域力を高めていくことが必要です。

 

 地域力の発展において大切な要素は、そこに住む市民が我がまちの魅力に気づき、 まちを愛する郷土愛をより深めることです。私たちの活動地域であるさいたま市・ 上尾市・伊奈町には、人間が生活する上で基礎となる衣食住を満たす要素は豊富で あり、自然環境も整っています。しかし、様々な地域から転入される人々が多い反 面、地域への帰属意識が失われがちであると考えます。そこで、このまちに潜在し ている様々な魅力を明確にし、まちに宿る素晴らしい精神性や誇りを地域全体に浸 透させ、この地域を本当に愛して「ふるさと」と心底から感じる人々を増やし、郷土 愛が溢れる希望に満ちたまちづくりに繋げる運動を行っていきます。

 

 また、市民が主役のまちづくりを推進する為には、まちづくりについて関心を積極的に 持つ人々を増やし、その地域に住む人々の声や意思が行政や政治に反映されていかなけれ ばなりません。その実現に向けて、まず市民の潜在的な政治への関心を喚起し、大人とし て最低限の責任であり、個人として唯一意思表示が出来る選挙について、政治リテラシー を高める効果的な機会を創出します。そして、地域に暮らす人々が主体的にまちづくりに 参画できる場を創り、行政と連携できる活動を行ないます。

 

 さらに、人々が安心してこの地域に住み続けたいと思う環境づくりを行うことも大 切です。東日本大震災の教訓から、私たちの生活に対して災害から愛する人を守り、安 全を確保する為の活動を行います。あらゆる可能性を鑑みることで地域防災に対する意識 を高め、被害を最小限に抑えることが重要です。その為には災害時における情報伝達、救 援活動など、緊急時に対応できる体制の整備は必要不可欠です。「自身や家族は自分で守 り、地域は地域で守る」という住民の防災意識を高め、地域防災力の向上に努める運動も 行い災害に強いまちづくりを目指します。

 

 また、青年会議所運動においてこのまちの魅力を醸成し、より確かな未来像を明確にす る一つの手法として、各種大会の誘致があると考えます。その中でも全国会員大会主管は 私たちの活動地域におけるビジョンや理念をさらに明確にし、行政や様々な諸団体との連 携も一層強固なものにすることが出来、広く地域市民の方々を巻き込んで行える大会であ ります。そのポテンシャルや効果について積極的に調査・研究をし、単に一時的な経済効 果だけではなく、なぜ全国会員大会の誘致が必要なのか明確な答えを導き出し、我々の意 思を一つにして確かな一歩を踏み出します。

 

明日を創る逞しい人間力の創造

 現代社会において、人々を取り巻く環境は複雑多様化を極め、私たちの生活環境へも大 きな影響を与えています。この社会環境の変化に対応していく為には、我々青年会議所が まちづくりと共にひとづくりにも積極的に取り組み、メンバーの資質向上はもちろんのこ と、地域市民がまちづくりの役割や課せられた責任を明確にし、「明るい豊かな社会」の 実現に向けて一人ひとりが行動に移していく人間力の育成が必要だと考えます。

 

 そこで、何よりも次代を担う青少年の健全な育成は必要不可欠です。複雑多様化された社会 環境による心の成長の偏りが規範意識や責任感の低下などに繋がり、さらに本来持ち合わせ ている知的好奇心や想像力の育成に大きく影響し、「将来への夢と希望」を描けない青少年が 増加することが懸念されます。自律的個人として自己を確立していくためには、社会生活の中 で、多様な人間関係や社会体験、自然体験などの様々な体験を通じ、自分と自分とは異なる考 え、生活、文化、価値観を持つ周囲とが互いにかかわる活動を積み重ね、社会に役立つ自分 の存在を実感していくことが重要です。そして、その育成に欠かせないことは、肉親はもちろん 地域の大人の言論や行動によって大きな影響が生じるという観念です。「自分の子どもは自分 が育てる」・「地域の子どもは地域が育てる」という観点に立って、大人が自覚し協力して責任を 果たすことが重要なのです。

 

 また、まちづくりやひとづくりを行う青年会議所活動において、我々メンバーの資質 向上への取り組みは非常に重要です。資質の向上には多くの人財から学びあう事を意識 した研修を行う事も必要だと考えます。そして、青年会議所運動を支えているものは、 会員個々のビジネスでもあります。何より大切な事は、会員企業の発展なくしては、青 年会議所運動を続けることは難しいことを再認識し、メンバーが本業において確実に成 果を示すことです。研修によって得た知識を地域に還元し、自らの企業の発展に繋げて いくためには、自らの志を明確にすることが必要です。志を明確にすることは、人の心 を動かしていく逞しい人間力の醸成の第一歩となります。志を持ち、世のため人のため にがんばろうと思える人には、周囲の人間が協力を惜しみません。私たちJAYCEE の一番身近な周囲の人間は、会社の仲間、家族です。その支えがあるからこそ積極果敢 に青年会議所運動が出来るのであり、感謝の気持ちを片時も忘れてはいけないのです。感謝 の気持ちを形として表していくためには、青年会議所運動を通してスキルアップした自分の 力を家族や会社にフィードバックし、家族を幸せにし、会社を発展させ、最終的には地域を 豊かにしていく好循環を継続させていくことが望まれます。好循環を継続させ、私たちが青年 経済人としてさらに資質を向上し人間力溢れるJAYCEEとなり、「明日を創る逞し い人間力の創造」に繋げます。

 

 

絆で繋がれた向上力漲るJAYCEEの創造

 私たちの地域をより発展させる為には、個々の能力を包括的に高め、その能力を公の場 へと展開できるJAYCEEの創造は必要不可欠です。青年会議所の特色の一つにその活 動範囲を広げ、資質向上の機会として「出向」があります。日本青年会議所・関東地区協 議会・埼玉ブロック協議会といった青年会議所内部での出向はもとより行政や地域の協議 会等に多くの会員を輩出します。また国内外で開催される諸大会・事業にも積極的に参加 し、新しい自分を発見出来る場を創出し、地域のオピニオンリーダーとなるべく人材の育 成に努めます。

 

 また、絆のある組織を作るため意欲的に交流を重視していきます。地域、先輩方、 各地青年会議所、他団体との様々な交流は私たちに刺激を与え、新しい価値観を与えてく れるはずです。そして、特に重視をしていきたいことは会員の交流です。運動を共にする 仲間とは、かけがえのない心の絆で繋がっています。様々な仕事や多様な個性を持ったメ ンバーの集まりである青年会議所は、それぞれが違った価値観を持ち、それをぶつけ合う ことで切磋琢磨します。また、青年会議所という組織において友情を育むことはとても重 要です。友情を育むには多くの「ふれあい」の場を持つことから生まれます。コミュニケ ーションが人と人との繋がりを実感させてくれるのです。常に相手の気持ちを理解し、仲 間と一体感を共有できる関係を築くことで、思いやりに満ち溢れたコミュニケーションの 創造が出来るのです。さらにこの思いやりを「東日本大震災」の被災地域に向けても発信し ていきます。日本青年会議所との歩調を合わせると共に、主体性をもった「社団法人埼玉中 央青年会議所だから出来る事」を念頭においた復興支援活動を行い、一日でも早い被災地域 復興の一助となる様な運動を展開していきます。

 

 


社会に貢献する真につよい組織力の創造

 青年会議所は理想に燃え未来への期待を強く持ち次代の担い手としての大きな責任を自 覚した若者が集い、個人の修練、社会への奉仕、世界との友情を三信条とし地域の発展に 寄与する団体です。さらに公益元年となる2012年度はよりその活動が社会から「求め られているか」、受益の機会が「開かれているか」ということを問われる年でもあります。

 

 その為に、これまで行なってきた例会・事業内容をさらに検証し、地域社会にニーズが あり、常に地域市民を延長線上に見据えた事業を行います。そして、これまで以上に広く 地域市民の方々に様々な媒体を活用した広報活動を行い、効果的でタイムリーな情報を発 信していきます。社会を評論する団体でなく、一人でも多くの人に共感して頂く運動を行 い、「明るい豊かな社会」の実現を理想に掲げ、公の利益の為一歩一歩確実に成果を出して いけるつよい組織を創造しさらに前進して参ります。

 

 また、20歳から40歳までの会員が絶えず新陳代謝を繰り返す定年制度と単年度制度 のある青年会議所にとって、会員拡大は活気に満ちた力強い運動を推し進めていくために も、青年会議所がその社会的使命を終えるまで続く、いわば永続事業とも言える最優先の 課題です。会員拡大は私たちの運動が地域から必要とされているかを表すバロメーターで もあります。希望に満ちた未来、自信に溢れた地域社会を築く為に、会員一人ひ とりが全力を出す事で一人の人間として魅力溢れるJAYCEEとなり、一致団 結して様々な事業に取り組み、市民から尊敬される青年会議所となってこそ、 会員の拡大に繋がっていくのです。20111年度の会員数は約150名であり、向こ う3年で70名以上が卒業する現実があります。また、活動地域の総人口約151万人に 対して、会員数は絶対数不足している状況であることは明確です。2015年までに300 名の会員数にする為に、この危機的状況を組織全体で真摯に受け止め、会員全員での計 画性を持った会員拡大に努めていきます。そして、新たに入会したメンバーには、青 年会議所の魅力を実感し、青年会議所運動の目的や意義をいち早く理解できる為 の機会を創出し、組織として新入会員に対して全面的にフォローし、リーダーシ ップを発揮出来るメンバーを一人でも多く育成することに繋げます。

 


結びに

 「明るい豊かな社会」の実現とは崇高な理念ではありますが、大風呂敷を広げた目標で はありません。教育、まちづくり、ひとづくりなど私たちにとって身近な運動を継続 することこそが、地域の発展に繋がっています。どんな問題も未来永劫に繋がると 真剣に議論し、実践に向けて英知と勇気と情熱を持って本気で行動することが大切 なのです。私はこれらを実現する為に、率先垂範し自己維新に努め、問題意識・危 機意識・当事者意識の三つの意識を常に持ち、責任感と使命感を持って全てに挑ん で参る所存です。

 

 「我々の住む地域社会のために常に進歩への果敢な挑戦を行い、時代の旗手たら んことを誓いここに埼玉中央青年会議所の創立を宣言する。〜常に時代の先駆者で あり続け、積極的変化を創り出し地域社会の発展に寄与していこうとする、青年と しての熱きエネルギーがこの青年会議所を創り出したのである」これらは、私たち の尊敬する先輩方が1996年に社団法人埼玉中央青年会議所を誕生させた創立 宣言文の一部です。今後も時勢に合わせ、成長し続け常に時代の先駆者であり続ける 使命を私たちは担っています。既成概念にとらわれず、私たちの運動一つ一つに対し、し っかりとした目的と効果を明確にします。目的を達成するために中長期の時間を要する運 動もありますが、スピードが重要視される現代社会においては、単年度性の観点から先延 ばしはせず、確かな結果を出していきます。そして、2012年度は「維新」の気概を持 ってすべての運動に臨み、それらを地域に「伝心」させる「維新伝心」を実行し、全会員 のベクトルを結集して一つの大きな力とし、全力で「明るい豊かな社会」の実現を目指し、 青年会議所運動に邁進していきます。
    (※)JAYCEE…「会員個人」のこと

 

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